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凍土の力学的性質
その他の曲げ強度特性
円板凍土の曲げ強度特性
凍土の一軸圧縮強度特性
凍土の三軸圧縮強度特性
凍土と他部材との凍着強度
凍土の曲げ強度特性
粘土凍土の曲げクリープ強度特性
凍土の変形特性 
 凍土と未凍土の構成要素を単純に比較してみると、未凍土中の間隙水の一部が、
凍土では氷に変化しているだけです。
 ところが凍土の強度は未凍土のそれより著しく増加し、耐力壁としての役割を十分果たすものになります。
凍土の強度は、以下に示す因子によって
影響を受けます。

凍土の内因的にもっている因子
土の粒度分布、比表面積
土粒子配列または構造、
乾燥密度、含水比、不凍水含水比
含有塩分濃度

外的条件によって変化する因子
凍結土温度、変形速度(歪速度)
 
  凍土の一軸圧縮強度特性
凍土の曲げ強度特性
その他の曲げ強度特性
凍土の三軸圧縮強度特性
粘土凍土の曲げクリープ強度特性
円板凍土の曲げ強度特性
凍土と他部材との凍着強度
凍土の変形特性
写真は一軸圧縮強度試験供試体(上:砂凍土 下:粘土凍土)    
 凍土の一軸圧縮強度と乾燥密度の関係を上の図に示します。
 一軸圧縮強度は乾燥密度に比例して大きくなり、砂凍土の強度の方が粘土凍土の強度に比べてその増加量は
大きいことがわかります。
 三等分点載荷で行った曲げ試験における比例限界荷重・最大荷重と温度の関係を,上の図に示します。
 砂凍土の比例限界荷重および粘土凍土の比例限界荷重・最大荷重は,温度の低下に伴って増加します。
砂凍土の最大荷重は-7℃付近でピークとなり、それ以下の温度では脆性破壊が顕著になって、比例限界荷重に
近づきます。
 三等分点載荷で行った曲げ試験において、比例限界荷重から求まる曲げ降伏強度と、塩分濃度との関係を
上の図に示します。
 曲げ降伏強度は、間隙水中の塩分濃度の増加に伴って小さくなります。特に、砂凍土では塩分が混入すると
急激に曲げ降伏強度が低下し、粘土凍土よりも小さくなる場合があります。
 左上図に示しますように、内部に温度分布を持たせた凍土梁と温度が均一な凍土梁の曲げ試験を行いました。
右上図に、供試体内平均温度と比例限界荷重の関係を示します。
 砂凍土・粘土凍土とも、平均温度で整理すると、温度分布を持たせた梁と温度が均一な梁の間に
良好な一致が見られることがわかります。
 現地盤での砂地盤は、通常、粘土分をある程度含んでいます。砂凍土の強度への粘土分混入の影響を調べたものが、上に示す一連の図です。ここで、粘土混入率Cは、全炉乾土に対する炉乾粘土の重量比を表します。 
 作成した供試体の粒度分布を左の図に示します。中の図は、塩分を含まない場合と塩分濃度S=1%の場合の、粘土混入率と曲げ降伏強度σyの関係を示したものです。塩分を含まない場合は、粘土混入率の増加に伴って、σyは単調に減少します。塩分濃度S=1%の場合、σyは粘土混入率の増加とともに増加していき、しだいに粘土凍土の値に近づきます。右の図は、塩分濃度S=1%で粘土混入率C=16%の場合の、温度θと曲げ降伏強度σyの関係を示したものです。温度が高いときにはσyは砂凍土の値にほぼ等しくなりますが、温度が低下すると、しだいに粘土凍土の値に近づきます。
試験結果 モールの応力円
粘土凍土の実験結果
砂凍土の実験結果    
 せん断強度を求める三軸圧縮強度試験から得られたモールの応力円の例を、上の図に示します。
また、下の図に示します拘束圧σ3と最大軸差応力qmaxとの関係から、砂凍土・粘土凍土とも、粘着力Cは温度の低下に伴って単調に増加することがわかります。また、粘土凍土の内部摩擦角φはすべての温度で0であり、
砂凍土の内部摩擦角φは温度の低下に伴って若干減少することもわかります 。
 凍土は、クリープ変形の大きい素材です。上の図に示しますように、凍土のクリープ変形は、その応力条件に応じて、最終的に破断に至るクリープ(sustained creep)と、歪速度が時間とともに小さくなるクリープ(decaying creep)とに分けられます。この2つの境界となる応力を上限降伏値(ultimate long-term strength)とよび、それ以下の応力でのクリープ変形では、凍土は破壊することはありません。
 中段の図に示しますように、この上限降伏値は、クリープ試験における載荷応力と一定経過時間毎のたわみ速度の関係とをプロットしたときの変曲点から求められます。温度との関係を示したものが下の図です。粘土凍土の上限降伏強度は、図中に併記した通常の曲げ試験による曲げ降伏強度をわずかに下回る程度で、ほぼ同程度の値です。
 立坑からのシールドマシンの発進を防護する凍土壁の構造体としての強度特性を、液圧によって円板型凍土をたわませ、加圧液圧と円板のたわみ量の関係を測定する実験で調べました。
 砂および粘土凍土とも、円板の厚みの増加に伴って降伏圧力および最大圧力が増加しますが、
粘土凍土の場合、ある厚み以上になるとせん断すべりによる降伏が生じるため、
降伏および最大圧力の増加は緩やかになります。
 実験後の円板凍土の断面を観察すると、開口側の中央部には放射状の引張クラックが見られ、開口端ではせん断クラックが見られます。また、この実験では、加圧側の圧縮部でクラックの進行が止まることが特徴です。
 『凍着』という聞き慣れない言葉ですが,一度は体験していると思います。
例えば,家庭の冷凍室にある氷を,指で摘んだとき,指に引っ付いた経験はないでしょうか。
これも一種の凍着現象です.
 正式には,凍着は以下のように定義されています。
 凍結工法では,凍着とは凍土と他部材との接合を指します。図41や図42に示す凍着面において,
凍土と他部材である構造物(立坑やトンネルなど)とがズレたり滑ったりしないように,
維持することが大切です。そのために,凍着強度を把握することは重要になります。
図41 円形構造物と立坑との接続防護の例   図42 シールド地中接続防護の例
 図43に示すように,凍着強度には,温度などの外的条件と凍結材料や被凍着物の物性値などの内的因子の影響を受けることがわかっています。この他にも,供試体の寸法や載荷方法など,実験方法の違いによっても凍着強度が異なる可能性があります。
 以下では,凍着強度に及ぼす因子の影響例として,温度,凍着面への垂直応力,凍着面の形状について示します。
図43 凍着強度への影響因子の分類
図44 凍着実験の模写図
 図44は,鋼管を引き抜く方式による凍着実験の模式図です。
 図45に示すように,砂凍土と鋼管とを用いた温度依存性の実験結果では,凍着面の温度が低下するほど凍着強度は増加していることがわかります。
 その他の組合せにおいても,図46に示すように,凍着面の温度が低下するに伴って凍着強度は増加しています。なお,凍結材料と被凍着物との組合せが異なると,凍着強度の大きさが異なることもわかります。
 以上のように,凍着面温度は凍着強度に大きく影響する重要な因子であることがわかります。
図45 砂凍土と鋼管との凍着強度と凍着面温度の関係   図46 様々な材料間の凍着強度と凍着面温度の関係
図48 凍着強度τsと垂直応力σnとの関係
図47 垂直応力を付加した凍着強度実験の模写図    
 凍土は,十数〜数十メートルの地下に造成されます。このような深度では,土圧や水圧による垂直応力が凍着面に作用して,凍土は構造物に押し付けられているので,凍着強度に及ぼす垂直応力の影響を把握する必要があります。
 図47は,垂直応力を付加した凍着強度実験の模式図です。図48に示す実験結果から,垂直応力の増加に伴って,凍着強度は増加することがわかります。また,凍着強度τsと垂直応力σnの間には,次式のような一次関数の関係が成り立つこともわかります。
図49 曲面凍着実験の模写図
    図50 砂凍土を鋼管の任意の位置に
凍着させた実験結果
凍着面の形状は,平らな場合とは限りません。円形構造物と凍土との凍着では,凍着面が曲面となります。このような場合,凍土をどこに造成すれば凍着強度が大きいかを検討する必要があります。
 図49は,曲面凍着強度実験の模式図です。図50に示すように,砂凍土を鋼管の任意の位置に凍着させた実験結果では,○印の凍着面全域で凍着切れが生じた方が,□印の全域凍着維持よりも破壊荷重が減少していることがわかります。
 実施工では,破壊荷重の大きい凍着切れが生じない位置に,凍土を造成する必要があります。
 凍土の変形特性を表すものに『変形係数』と呼ばれるものがあります。これは,変形のしやすさを表すもので,ゴムなどの柔らかいものは変形係数が小さく,鉄などの固いものはその値が大きくなります(図51)。
 凍結工法における変形係数は,「鋼管+凍結工法」などの凍土複合体を解析する際や「数値解析による凍結膨張予測法」 を行う際,重要な条件となります。そのためにも,変形係数を把握することは重要になります。

 変形係数は以下のように定義されています.
 「一軸あるいは三軸圧縮試験で得られた応力−ひずみ曲線の傾き.一般に非線形性であるので,図52のように,(初期)接線係数と割線変形係数の二つが定義される.初期接線係数は,弾性係数,あるいはヤング率と呼ぶことがある.一軸圧縮試験では,圧縮強さquの半分(qu/2)の点と原点を結ぶ割線弾性係数をE50として用いることがある.」
     (財)地盤工学会,土質工学標準用語集より
図51 変形のイメージ
図52 応力-ひずみ曲線の例   図53 温度と変形係数との関係
   
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