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 HOME > 新技術開発 > 凍結工法〔土の凍結膨張・解凍収縮に関する研究〕
土の凍結膨張・解凍収縮に
  関する研究
凍土の力学的性質
地盤の熱解析
  (3次元汎用シミュレーション技術)
鋼管+凍結工法
「CJG」凍結工法
3次元気流
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年間消費エネルギー
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  省エネ提案技術
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土の凍結膨張・解凍収縮に関する研究
凍結膨張の持続性
地盤各方向への凍結膨張変位の分配
凍結膨張とは?
凍結膨張率の定量把握
凍土の博物館
凍結膨張の持つパワー
地盤の硬さでも異なる凍結膨張率
数値解析による凍結膨張予測法 
 

土を凍らせると,凍結前よりも体積が増加する凍結膨張現象が起こります。
また解凍後は凍結前の状態よりも体積が減少する事もあります。
このため,近接に既設構造物が存在すると,凍上・沈下や土圧増加などが懸念される場合があります。

弊社では40年以上にわたってこの問題の解決に取り組み,今では凍結による地盤の応力・変位を
高精度で予測し,合理的かつ経済的な対策を施工する事が可能となっています。

ここでは,土の凍結膨張・解凍収縮とはどんな現象か,また予測手法の一端を御紹介します。

凍結膨張現象を理解する
凍結膨張とは?
凍結膨張の持つパワー(最大凍上力)
凍結膨張の持続性(長期凍上)
凍上・沈下を高精度で予測し、抑制する
室内凍結膨張率の定量把握(応力,凍結速度の影響)
地盤の硬さでも異なる凍結膨張率・解凍収縮率(動水抵抗,脱水圧密,先行圧密応力)
地盤各方向への凍結膨張変位の分配(三軸凍上特性)
凍土の博物館(凍結性状データベース)
数値解析による凍結膨張予測法(地盤変形・熱・水分移動をカップリングしたFEM)
 “土が凍る”とは土に含まれる水分が凍る現象ですが,凍結前に土自身が保持する水分がそのまま凍るだけではなく,周辺から水を吸ったり,また土自身が保持する水分を排出しながら凍結が進行していきます。

 上の図に示すように,吸排水を伴う凍結膨張量は多数の因子の影響を受けますが,
一般的には粘性土地盤では吸水型の大きな凍結膨張,砂質地盤では排水型の小さな凍結膨張と考えて差し支えないでしょう。

 吸水型凍結の場合には,凍土内に吸われた水がレンズ状に凍るアイスレンズと呼ばれる氷晶が析出する場合があります。先頭ペ-ジには室内実験で観察されたアイスレンズの写真がありますので,御覧下さい。
土の凍結膨張を完全に抑止するには,どの程度の力が必要でしょうか?
この実験は凍結膨張を起こす事の出来る上限の拘束圧力(上限凍上力)を調べたものですが,上の図に示すように,凍結する温度が低いほど上限凍上力は直線的に大きくなります。

 ただし上限凍上力は温度を下げればどこまでも増加する訳では無く,それぞれの土に固有の最大値(最大凍上力)に収束する事が分かっています。

 上限凍上力は大変大きなもので,例えば上の図では-10℃で10.9MN/㎡となっています。
凍結膨張の持続性(長期・凍上)
 

特に粘性土が凍結する場合,土は周囲から水を吸って凍結膨張を起こします。
では,この凍結膨張はどれくらいの期間,持続し続けるのでしょうか?

上のスケッチは,上端と下端の温度を固定し,下端側から凍結させた場合のアイスレンズを観察し続けたものです。実験開始後7日目以降は上端側の未凍結領域(模様のない部分)の大きさはほとんど変わっておらず,凍結面の進行は止まっていることがわかります。

しかし,実験開始から252日が経過しても,アイスレンズはなお成長を続けており(完全凍上),吸水による凍結膨張は止まっていません。

したがって,完全凍上が発生する条件で土を凍結させると,いつまでも吸水して凍結膨張することがわかります。

なお,実際の凍結工事では上記のような完全凍上が生じる条件で施工されることはありません。

室内凍結膨張の定量把握(応力・凍結速度の影響)
 現場での凍上量を予測するには,まず現場土の凍上実験を行い,凍結膨張率を把握する必要があります。

 凍結膨張率は,土の受ける応力(有効応力),凍結させる速さ(凍結速度)の影響を受けます。有効応力が大きいほど,また凍結速度が大きいほど,凍結膨張率は小さくなります。

 有効応力,凍結速度と凍結膨張率の関係を定式化したものが上に示した高志の式で,500点以上の凍上実験から導き出されました。式中のξ0,σ0,U0は凍上定数と呼ばれ,それぞれの土に固有の凍結膨張特性を示す実験定数です。高志の式は,現場の条件に応じた凍結膨張率を定量的に把握できる,国内唯一の実験式です。

 ただし現場での凍結膨張率は,後述するように動水抵抗や脱水圧密の影響も受けるため,室内実験で得られる凍結膨張率よりも,かなり小さなものとなります。
地盤の硬さでも異なる凍結膨張率・解凍収縮率(圧密降状応力に応じた動水抵抗と脱水圧密)
 

現地盤の土が凍結する場合には,室内実験のように自由に吸水できるわけではありません。

 透水性の悪い地盤内で水分が移動する場合は,移動する距離や透水係数に見合う抵抗を受け,吸水量が低下するために,凍結膨張率は室内実験よりもかなり小さくなります。この現象を動水抵抗といいます。

 また凍結面前方の未凍結領域では,吸水によって間隙水圧が低下するため,凍結前よりも有効応力が増加し,有効応力が圧密降伏応力を超えると圧密収縮を起こします。この現象を脱水圧密と呼びます。

 硬質な地盤では動水抵抗,軟弱な地盤では脱水圧密の影響が卓越して,凍結膨張率は小さくなります。

 上のグラフに示した実験結果は,地盤の硬軟の指標としてOCR(過圧密比)による影響を調べたもので,凍結膨張率はOCRが2程度をピークとして,それ以上でもそれ以下でも小さくなることがわかります。

現場の予測を行うときは,高志の式に動水抵抗や脱水圧密の影響を考慮して,凍結膨張率を推定します。

解凍収縮についてはOCRが4を超える土ではその危険性はほとんどないことも,この実験からわかりました。

 高志の式に代表されるこれまでの凍上研究は,いずれも凍結体積膨張率を扱うものです。

 しかし凍結工法の現場で凍土を造成した場合,凍結膨張は地盤の各方向へ生じるので,凍結線膨張率を把握することも,凍結膨張による影響を予測する上では重要です。

 上の図は,熱流(凍土成長)方向,熱流と直角方向の応力をそれぞれ任意に設定して,各方向への凍結線膨張率を測定した,世界初の実験(三軸凍上実験)です。

 この実験を基に,応力と凍結線膨張率との関係を表す三軸凍上の実験式が導かれ,応力条件に見合う各方向への凍結線膨張率を求めることができるようになりました。

 この実験式に,さらに間隙水圧の変化や凍結膨張圧など,現場で生じる有効応力の変化を取り入れることも可能になり,その結果,より高精度な地盤変形予測を行えるようになりました。
 現場での凍結膨張や解凍沈下を精度良く予測するには,現場試料土による凍上・沈下試験を行うことが必要です。では,試料土を採取しない限り,現場予測をすることはできないのでしょうか?

 この要求に応えるのが,40年以上にわたる現場試料土に関する凍結試験結果を基に構築された,凍結性状データベースです。日本各地から採取された約500種類の土に関する2000点近くの試験結果が収められています。

 本データベースを活用することにより,試験を行う前でも,ある程度の現場予測を行うことが可能となっています。
冷却面からの距離Dが一定なら、 面間距離Lが
 大きい程、凍結膨張率は小さくなります。
 (理由)Lが大きい程、吸水距離が長く、
     吸水抵抗が大きく、吸水量が少なくなる。

凍結面からの距離Dが大きくなる程、
 凍結膨張率は大きくなります。
 (理由)冷却温度が一定で、Dが大きい程
     凍結速度が小さく、吸水量が多くなります。
隣接の凍土はお互いに繋がらないので、凍結膨張による変位は凍結管を中心に放射状に変位しています。変位量は最大約5㎜です。 隣接凍土は繋がり、列間の凍土は繋がらない。変位はガウス分布の形状に以ており、変位量は2列目外側の凍結面で最大約5㎝です。 列間の凍土は繋がり、変位はガウス分布の形状に以ており、変位量は2列目外側の凍結面で最大約10㎝です。

間隙水圧が負圧から正圧に替わる位置は、
 2列目外側凍結面より30日後で約50㎝、
 100日後で約80㎝です。
負圧は、凍結面での吸水により生じ、
 正圧は凍結膨張により未凍土地盤が
 圧縮されるために生じます。
砂質土付近の粘性土の間隙水圧は
 排水されやすいので小さくなっています。

   
  凍土内の凍結膨張率は、凍結時に未凍土地盤からの
 吸水量の差があるため、場所毎に大きく変わります。
隣接凍土が繋がる直前の位置や特に凍結管列の
 中間付近では、吸水距離が長くなるため、凍結面への
 吸水が困難なので凍結膨張率が小さくなります。
上下右肩付近は凍結速度が遅いので吸水量が多く、
 特に右上肩付近は、砂質土に近く吸水距離が短いので
 吸水が多く、凍結膨張率が大きくなります。
   
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